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マコーヤ 中米ニカラグアの熱帯ポップス

マコーヤ 中米ニカラグアの熱帯ポップス

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 熱帯カリブのハリケーンのように疾走したニカラグアのトロピカル・ユニット「マコーヤ」。正味5日の滞在中、なんと6公演を全力投球(ニカラグアは野球の国だ)で完投。天晴れ、後腐れ一点の染みも残さずさわやかに去ってしまった。一期一会の清涼な気配だけを残して。
 ニカラグアと聞いて思い出す音楽といえばカルロス、ルイス・エンリケ・メヒア・ゴドイ兄弟に加え、彼らのアミーゴス、ロス・デ・パランカグィナ辺りに集約されてしまうだろう。ニカラグアは遠い。ゴドイ兄弟たちの偉大さはサンディニスタ革命ともにある。いわば中米現代史上の逸材だ。しかし、彼らがもっとも充実した活動を展開していたのはソモサ独裁に対する武装闘争期、祖国を追われ亡命していたメキシコでの音楽活動で盛名をあげたのだ。もう20年以上も前の話になる、ということをマコーヤのライブを聴きながらつらつら思い出していた。
 ニカラグア音楽の日本流入はすでに20年近い空白があるのだった。
メキシコに滞在していた筆者は、それでもゴドイ兄弟が推す女性歌手とか、ニカラグア・マリンバ音楽のアルバムなどには接していたし、最近ではヌエバ・トローバ系のエルナルド・スニィーガという歌手がメキシコ市を拠点にして旺盛な活動を展開していることを知っていたが、無論それらは太平洋を超えて、日本に親しく入ることはなかった。だから、20代前半の4ボーカルをフロントに据え、ブラスも加えた7人編成の演奏陣からなる熱きマコーヤの突然の出現に少々、面食らったのである。
 ニカラグアですでに2枚のアルバムを出していて、ライブは当然、その収録曲が中心。サルサ、クンビア、メレンゲェ、レゲェというよりレゲトン、加えてプンタに、ニカラグア・カリブ沿岸地方発祥のパロ・デ・マヨ……良い意味で中米地峡特産的ごった煮ポップス。チレの辛さには欠けるが悪くない。なにより勢いがある。
 色々な資料を手繰り寄せると、首都マナグアを中心に若者たちの心を大いに掴んでいるようだ。旬の力は侮れない。紅一点のセシリアは小柄だがパワーがあって色気もあるし、可愛い。声にそれといった特色はないのだけど、張りがあり伸びやかだ。あぁ、こうしたモノが荒廃したマナグアの地から芽生えたのだな、と感無量なのであった。小気味良いテンポに乗って身体を揺すっていたら正味2時間のライブはたちまち終わってしまった。
 イタリア・レストランでともに夕食。その席で、サンディ二スタ論議へ。セシリアは理想論的に消極的支持、男の子たちはイデオロギュシュな政党は現在のニカラグアには合わない、とそれぞれ自論を持っているのが頼もしい。
 「ところで、ゴドイ兄弟はいまも健在かい」
 「いまも現役だよ。あまり聴かれなくなっているよな」
 ニカラグア音楽から政治の季節はすっかり去ったようだ。そして、マコーヤ世代が新しい音作りに乗り出している。隣国ホンジュラスの民俗音楽プンタが、バンダ・ブランカによって軽快なダンス音楽に変身して大ヒットしたような意味で、マコーヤのパロ・デ・マヨも泥臭さが希薄だ。不満もあるけど、それも時代の流れということ。大いに頑張ってもらいたいものだ。 (3月20日 銀座シグナス)

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