スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マーゴス・エレーナと、そのトリオ公演

マーゴス・エレーナと、そのトリオ公演

 メキシコの都会派、あるいはインテリ層に熱心なファンが多い歌手だ。正直言って、メキシコのポップス好きという若者でもエレーナの存在を知らない者は多いはずだ。無論、日本ではまず無名。だから、「エレーナ来日公演、なんで」というのが筆者の印象だが、思いがけない出会いと率直に感謝した。
 98年以来、4枚のアルバムを堅実に出しているが、大衆に媚びた姿勢がいささかも感じられない。楽しませるというより、実力で聴衆を魅了したいという前傾姿勢を感じる。そんな歌手の初来日公演はなんと東京の新名所「お台場」で開かれたフィエスタ・メヒカーナ2004の野外ステージ。しかも、タコスの具を焼く豚肉の香りが風で運ばれ、メキシコのビール会社からPRに派遣されたマリンバ楽団やら、マリアッチに民族舞踏、ステージの近くではフィエスタにつき物のパヤシート(ピエロ)も来演、風船芸を披露といった具合いで、ふだんのエレーナのステージ……たとえばメキシコ市内の高級住宅街ポランコのライブハウスあたりということだが……からすれば異次元的な場であったはずだが、力を抜かずのプロ根性で熱唱、好感を持てた。印象的なことしか書けないのは数曲しか披露してくれなかったからだ。フィエスタの野外ステージがショート・プログラムを積み重ねたごった煮、よく言えば祝祭的演出であったからだ。明らかにジャズティストでエレーナを引き立てるキーボード、ドラム、ベースのトリオの実力は相当なものだし、エレーナもギター弾く。ディレタント趣味が緩和された大人のポップスといった気配だ。
 たぶん、聴衆のなかでエレーナ目当てに来ているのは小生を含めて片手の指もいないはず。他は屋台を覗くついでの足掛かりで参加したというところか。だいたいメキシコ音楽といえば大抵はマリアッチとかトリオ音楽といったイメージが先行。実態はすでに傍流になっているのだが、既製概念は恐ろしい。したがって、聴衆の大半はエレーナのような歌手がメキシコに存在しているということは意外であったはずだ。彼女の実力に対して失礼なステージであったと思うが、それでもメキシコ芸能の広さ、豊潤さを聴衆の目に残影を、耳に残響を残すだけのインパクトはあったはずだ。彼女自身、お台場の近未来的空間を眼前にして歌という体験もなかなか得がたいものであったろう。
日本では、メキシコの実力派にして独立独歩という姿勢を維持している歌手たちを集めた『メキシカン・ディーバ』シリーズⅡ、Ⅲで各一曲づつ聴ける。     

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

上野清士

Author:上野清士
店長の最新著書

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。