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ルベン・シネオ 公演チラシへの寄稿

 天上界の天使たちは音楽が好きで、自分たちで奏で楽しむ。音魂が宙を舞う。修練でまなんだ音ではない。風が木々の葉をこするように奏でる。〈思想〉の重みもない。音楽は大気で、神の吐息のまろやかさをもつ。
 教会ドームの天界に天使たちの楽の音がみちいている。でも、その〈音〉は聴覚で聴くものではない。心で聴き感じとる〈音〉。でも、もし〈音〉がほんとうに聴けるなら、とカトリック社会に13年間暮らしていた私はいつも思っていた。
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聴こえたのだ! ルベン・シネオ・ギホンのトランペットに。15歳の少年の軽やかで優美、かつ気品があり、さらに卓抜な技巧は神の三原色を無数の色彩感で解放する。
 最初、スペイン・バレンシアで作成されている少年のホームページで聴いたとき、あッモーリス・アンドレ、と驚いた。あの「超・超絶」「究極」のトランペットと少々、没個性的な形容詞が定着しているフランスの炭鉱夫であったモーリス。彼は職場のブラス・バンドでトランペットを手にしてから、天上の高みに駆け上った。しかし、ルベンは最初から天上界でトランペットを吹いているのだ。まるで玩具と戯れるような無垢な自然さで。
 巨匠モーリスも感服した。「私の後継者に値するのは彼一人だ」と。ルベンを弟子とした。唯一無二の弟子ということだが、起伏の多かった半生をルベンのトランペットに慰安されているのかも知れない。(2008・9)

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