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東日本大震災に取材した映画2作『大津波のあとに』『槌音』

東日本大震災に取材した映画2作
  『大津波のあとに』『槌音』・・・有無をいわせぬ被災地の重い現実を描く

   *活字媒体での紹介だと11月19日からの上映には間に合わないので、ブログを先行させた。
    

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 東日本大震災をめぐって今後、長年に渡って、さまざまな表現分野で多くの「作品」が生み出されていくだろう。阪神淡路大震災はいうに及ばず、三陸津波、伊勢湾台風、関東大震災・・・同時代を生きる表現者は描くを強いられる。
 すでに仙台の若いアーティストたちが「3・11」めぐるインスタレーションを試みているし、写真家たちは援助資金のカンパニアとして自作を提供した写真展も開いている。いくつもの詩が書かれてもいる。ここに新たな2つの記録映画が加わった。
 ひとつは、被災から12日目に仙台入りし気仙沼まで約10日にわたり車と自転車で走り回って取材された森元修一監督の『大津波のあとに』(74分)と、故郷の岩手県大槌町が津波に呑みこまれた後、2週間後、入り、かつて大槌の日常、祭りを撮ったプライベート映像と被災後の町を対比的に描いた大久保愉伊監督の『槌音』(23分)。ともに二人にとって処女作となる作品のようだ。大久保監督は24歳だ。そして両作とも被災地の現実そのものが訴求力となっている作品だ。
 いま、津波によって破壊された福島第一原発が日々、広範囲にわたって放射能汚染をつづけているという現状を横目にしながら、こうした映画に付き合うのは日本人なら誰でもしんどい。けれど、この時代に生きることを避けられない日本人として、こうした記録映像を観ろ、とは強いないが記憶はすべきだろう。幸い被災することなく平穏な日常を過ごす一人として、被災地へなにがしかの思いを伝える糧となるはずの映像である。
 『大津波~』は仙台市若林区の被災地を自転車で走りながら撮りつづけた映像からはじまる。有無をいわせない臨場感だ。瓦礫の山、崩壊した家、山積するあらゆる種類の残骸、ひしゃげた車・・・人気のない被災地を途切れることなく撮りつづけ津波の破壊力のおおきさを刻みつづける。こうした長まわしの映像は映画の特権だ。簡便に要領よく各地を取り上げようとするテレビの報道番組では試みられない手法だ。むろんナレーションもなにもない。それでも雄弁な説得力がある。
 それは『槌音』でもいえる。かつての賑わいがたった数分で根こそぎ奪われた事実。映画の大きなスクリーンには破壊の細部まで映し出される。臨場感を味わうという傍観者的態度ではなく、あらためて破壊の大きさ、被害の甚大を理解し、そして、その巨大な破壊力が、堅牢かつ安全と喧伝されてきた原発を赤子の手をひねるように損壊させたのだ。そういうふうに想像させる。原発被災地に入ることができない、われわれはこうした映画を通じて、想像力を磨かねばいけないのだろう。
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▼11月19日から25日、12月1日、東京・渋谷のアップリンク・ファクトリーで公開。問い合わせ、☎03-6825-5502。

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上映延長決定!!

ご紹介頂き有難うございます。現在上映中の『大津波のあとに』『槌音』ですが、急遽上映延長が決定いたしました。追加日程:11/26(土)~12/2(金)連日16:30より。11/25(金)までは18:45から上映しています。よろしくお願いいたします。
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