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映画『カリーナの林檎 ~チェルノブイリの森』今関あきよし監督との談話

映画『カリーナの林檎 ~チェルノブイリの森』をベラルーシで撮った
  今関あきよし監督との談話
 カリーナの林檎


 今年、チェルノブイリ原発事故から二五周年を迎えた。
同原発事故後、多くのドキュメンタリー映画が撮られたが、ドラマはなかった。11月、原発事故の放射能に冒された少女を主人公にした劇映画『カリーナの林檎~チェルノブイリの森』が公開される。
ベラルーシの首都ミンスクと、その郊外、そしてチェルノブイリで撮られた。全編ロシア語、日本人が登場しない日本映画だ。撮影から8年を経て、やっと一般公開されることになった。多忙のなか、今関あきよし監督に貴重な時間を取っていただいた。
               
 映画は2003年に撮影され、いったん完成されています。公開が遅れた理由を。
 「チェルノブイリ体験の風化でしょう。公開の目途が経たないまま歳月が過ぎましたが今年、事故から25年を迎えるということで採算を無視しても公開しようと思い昨秋、チェルノブイリの現状を見なければと取材し、それから再編集に入りました。その作業中、というより編集が終わった当日、仕事中に3・11に遭遇しました。何かの因縁を感じますね」
 映画は甲状腺ガンに冒され8歳で死ぬベラルーシの少女の日常を描く。実話を脚色したドラマだ。いまもウクライナやベラルーシ、ロシアの病院に幼い子どもたちが運び込まれている。
 「映画にはセシウムとかシーベルトといった専門用語、放射能汚染を数値化する数字などはいっさい登場しません。カリーナの視点から原発の恐ろしさを描きたいと思ったからです。親子で観てもらいという思いもあった。カリーナのふだんの生活を写すなかで日本の子どもも同じ視点を獲得できるはずで、その少女が日々、体内に取り込んでしまった放射能が原因で日々、確実に冒されていく。死への過程であることを描こうと思ったのです。そういう怖さを描きたいと思ったのですね」
 カリーナは原発を『毒を撒き散らす悪魔のお城』と語る。
 福島第一原発も「悪魔のお城」になった。映画の撮影はベラルーシ。チェルノブイリはウクライナにあるが北へ吹いた風に乗って隣国ベラルーシの大地がもっとも激しく汚染された。
 「ミンスクに行って俳優探しをしているときに、地元で原発事故をテーマにさまざまな視点、角度から演劇活動をつづけているセミプロの演劇集団が存在していることを知り、その俳優さんたち、スタッフの協力を得ることができたんです。幸運だった。撮影しながら俳優さんたちに土地の習慣・風俗などを教えられ、その都度、演出を替えました。おかげでシナリオ以上のできばえになったはずです」 
 昨年、公開を前提にチェルノブイリに捕捉取材をしていますが、現状はどのようなものですか?
 「ガイガーカウンターを購入して入りました。針が振り切れるほどの汚染現場にも。でもいちばん驚いたのは廃炉にむけた作業員を中心にいまも三千人が働いていること、その作業員たちが住む町が新たに建てられ駅までできていることでした」
 監督は3・11以降、幾度か福島入りした。今後も持続的な取材をするという。
 「チェルノブイリの取材のために購入したガイガーカウンターが日本で役に立つとは思っていなかった。どういうかたちになるかわかりませんが」いずれ映画にしたいと語る。
 いま『カリーナの林檎』の公開要請が全国から寄せられている。「沖縄の離島からも…」が監督は率直に喜べない。「福島の原発事故が深刻であればあるほど、私の映画は注目されてしまうわけですからね。そんな、つもりで制作した映画ではなかったのですが……」。映画は三・一一以後、独り歩きをはじめた。
 
 ▼ドイツの反核映画3本
 ドイツには現在、17基の原発が稼働しているが福島第1原発事故後、国民の反原発運動に呼応し政府は二〇〇二年まで全廃することを決定した。そんなドイツの反原発運動に連動して制作された近作映画が日本にやってきた。いずれも秀作なので紹介しておきたい。
 イエローケーキ
『イエロー・ケーキ』(ヨアヒム・チルナー監督)がもっとも注目される。原発の稼働に欠かせないウランの発掘現場の歴史・現状を求めてアフリカのナンビア、オーストラリア、カナダなどを取材した記録。環境汚染、労働者を蝕む実態などを克明に描いたものだ。先進国の原発もウラン鉱で働く労働者の犠牲、ふたたび戻ることのない自然破壊を犠牲にして成り立っていることを告発する。『第4の革命』(カールA・フェヒナー監督)は再生可能なエネルギーを求め、原発に替わるプロジェクトを紹介し、『アンダー・コントロール』(フォルカー・ザッテル監督)は原発内部にカメラを持ち込み、その実態を冷徹に見つめた作品。いかなる労働現場もその「社会」独特の権力機構があるものだ。そうした背景まで踏み込んだ映画だ。
 3作の予告編など詳しい情報は、http://kokucheese.com/event/index/17316/ 。

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