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私憤から公憤へ パレスチナの現代史を描く 映画『壊された5つのカメラ』

私憤から公憤へ パレスチナの現代史を描く

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 映画『壊された5つのカメラ』を制作したパレスチナとイスラエルの監督インタビュー

 イスラエルに土地を収奪されるパレスチナの村民イマード・ブルナート、土地を収奪する側に属するイスラエル人ガイ・ダビディ。そんな二人が現在進行形で起きているパレスチナの現況を伝える貴重な映像を育んだ。日本公開前に来日した両監督にお会いした。 

 イマード「四男の誕生を前にビデオを買った。子どもの成長と家族の生活を記録しようと思ってね。購入してすぐ私の住むビリン村を分断する分離壁の建設がイスラエル軍によってはじまった。理由は、パレスチナ人のテロを防ぐためというのが理由ですが、分離壁の向こうの土地をイスラエル人が不法に入植して、われわれの農地に家を建てはじめた。壁の建設阻止、そして撤去運動は私たちが生きるためのものだった。しかし、イスラエル軍の暴力によって村民の願い阻まれた。その一部始終を記録しようと思った。映画にしようなどとはむろん思っていなかった。ただ、イスラエルの不当行為を世界に訴える証拠にできると思った」
 ガイ「イマードとは映画を制作したいと相談を持ちかけられる前から友人だった。私は子どもの時からパレスチナの地で起きていることを見聞していた。自分の政府ですが、攻撃的なパレスチナ政策には批判的だった。だから、私は兵役を拒否した。徴兵はむろんされましたが、私は合法的なサボタージュをした。精神病患者を装ったりしてね。銃をもたないために腐心しました。お陰で政府関係の仕事はできなくなりました」
 イマード「分離壁の撤去を求める村民の戦いは継続した。非暴力の抵抗に徹したわけだが、そのために村民はさまざまなアイデアを出して抵抗をつづけた。それでも若者ばかりか少年まで逮捕され、銃弾で命を失った者もいます。映画でもその一部始終も写されています」
 ガイ「私がビリン村に住みことによって、イスラエル人がパレスチナ人と共存できることを証明できるわけですし、また村で無抵抗の子どもを連行しようとするイスラエル軍の横暴の証人ともなれる。実際に軍が村民を襲撃しようとしたとき、『ここにイスラエル人がみているぞ』と名乗り出ることによって暴力に歯止めがかかった。哀しいかな、それがいまパレスチナの地でおきている現実だ」
 イマード「五台のカメラが壊された。一度は、カメラに銃弾が当たったために私は九死に一生を得た。妻は危険だからもう撮影に出ないで、という。でも、私が撮らなければ村の状況は悪化するばかりだ。撮影はビリン村民としての義務だと思っている」
 イマードとガイの共同作業は両民族が平和的に共存できることを象徴するが、ふたりのような存在はむろん少数派だ。イスラエルのパレスチナ武力占拠がつづく限り、ふたりの困難な仕事は続く。誕生日に映し出されたゼロ歳児の息子が語る、「父さんは何故、兵隊を殺さないの?」。荒んだ子とはいうまい。兵士の暴力のなかで暮らす子どもの、それが現実なのだ。

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