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花もつ女たち no2 *マイラ・アディル・ローガン(心臓外科医 米国)

花持つ女たち NO2

 マイラ・アディル・ローガン(心臓外科医 米国)1908~1977

 女性初の心臓外科医。そして世界で9番目に心臓手術を執刀した医療の先駆者である。
 その人は人種差別の激しい南部アラバマ州出身の黒人女性であった。
 自分の肌の色が差別の対象になることが、早熟で賢明なマイラの勉学への傾きを強くさせたことは想像に難くない。
 心臓への執刀がもっとも至難だから、それに敬意を払って「心臓外科医」と書いたが、評伝を読めば、女性の肺結核を早期発見するための研究や、抗生物質に関する研究にも大きな業績を遺していることを知る。
 インターン時代、マイラはニューヨークのハーレムにある病院で緊急医療に携わっていた。貧しい黒人たちが瀕死の状態で夜ごと運び込まれるという施設のなかで一晩中、手術台に立ちつづけた、無給で。そうした日々のなかで執刀に求められる適確な決断力、そして外科医としての技術が鍛錬された。それはやがて心臓外科医としての基盤を築くものとなっただろう。
 女性で黒人であったためマイラの名声は社会的献身が求められた。マイラはそうした活動にできるうる限り受けた。たとえばニューヨーク州無差別雇用対策員会、家族計画協会、全米黒人援護協会医療協議会等々……それはけっして名誉職というものではなかった。いずれも社会的影響力をもつ重い仕事だった。彼女の発言はそれぞれの分野で説得力をもった。
 今日の米国にあっても、黒人で女性で心臓外科医という存在は珍しい。
 マイラが掲げた先駆な松明(たいまつ)は今日も医療に携わる黒人たちの足元を照らし、先導している。  

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