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花持つ女たち №11*崔承喜「半島の舞姫」1911~1967?

崔承喜 (1911~1967?)
  「半島の舞姫」

 アメノウズメが天の岩戸の前で踊った神代の昔から21世紀の今日まで、多くの舞踊の名手を輩出した日本列島。舞踊は空間と時間の芸術だから“至高”の名舞も遺らない。
 最高の舞い手は誰だろう、とは神のみ許された悩みだが、文献や映像記録などによってある程度、推測はできる。
 昭和の時代に崔承喜が舞っていた、地球大で。
 日本で学び日本から飛躍し、旬から成熟という芸術家としての飛躍期を「日本人」と強いられて踊った。
 昭和10年代の彼女の人気は当時の軍部といえども無視できなかった。企業家たちは彼女の人気にあやかって自社製品の売り込みに利用した。新聞、雑誌、ポスターに崔の微笑が氾濫した。今日でいうならAKB以上のアイドルということになろうか?
 「半島の舞姫」として日本、朝鮮、中国、さらに欧州、南北アメリカ大陸諸国へ。しかし、外国公演でも日本の特務機関から自由ではなかった。プログラムの変更も強いられた。しかし、朝鮮人の名が「創氏改名」で奪われてゆくなか彼女は「崔承喜」と名乗りつづけ、民族衣装が忌避されるなか、チマチュゴリの美を賞賛して舞い、同胞を励ましていた。
 1949年8月15日、崔ははじめて朝鮮人として踊れる歓喜の日を迎える。
 しかし、祖国は南北分断、朝鮮戦争、そして崔は、社会主義とは名ばかりの軍事独裁国家・北朝鮮の人となった。北朝鮮の北の国境の向こうの寒い国にはスターリンは健在だった。崔はあらたな試練を迎える。
 没年は不明。終焉の地も確定していない。かつてパリ国立オペラ座を満員にした“日本人”崔が、“朝鮮人”崔になってから、また政治の波濤に翻弄され、そして舞台を奪われ、命を奪われた。    

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