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メキシコの飛ぶ男たち=ボラドール

先住民祭事を世界遺産に
ボラドール

 エルナン・コルテスのアステカ帝国征服以前のメキシコ先住民祭事を、音楽・舞踊・衣装とともに良く伝えているといわれるベラクルス州パパントラのボラドール。
 いまもプレコロンビア期の神殿都市遺跡タヒンの祭儀場跡地で“生きた”祭事として披露されている貴重な文化遺産だ。2009年にはユネスコの世界遺産「無形文化遺産」候補にリストされ現在、指定を待つ。
 ここでいう無形文化遺産とは、民族文化財、フォークロア、口承伝統などを指す。
 ボラドールとは、空間の広がる広場の中心に、見上げるほど高く立てた(約20メートル)1本柱の頂点から4人の男たちが、一本の命綱を足首に巻き、楽器を奏でながら、綱がほぐれるほど旋回の幅を広げてゆき13回転する視覚的にもスペクタルなものだ。男たちの衣装は、鷲やケツァールなどメソアメリカに特徴的な鳥を象徴するものだ。
 13回転はおそらくプレコロンビア期の先住民の年間の月数だろう。メソアメリカの先住民は異常なほど数字にこだわった。西欧で現在のように1年365日、そして閏年がさだめられたのはグレゴリオ法王下のカトリック世界だったが、メソアメリカでそれよりはるか以前から、365日として制定し、閏年などをどう調整するかとマヤの天文学者たちが現在の中米ホンジュラスの神殿都市コパンで学術会議が行なわれていた。そのコパンのピラミッドの碑文石は、そうしたマヤ暦を象徴するものとして並べられていたといわれるが、これを修復したフランス考古学チームが配置を間違えて再建、意味がなさくなったといわれる。
 神殿遺跡タヒンの主祭殿ピラミッドは、365の凹状の四角い石棺のようなもので覆われている。

 メキシコ先住民文化のランドマークとして観光ポスターやフィルムなどにも頻繁に登場するし、巨大な壁画によって、メキシコイズムを高揚させたディエゴ・リベラもボラドールをシンボリックに描いている。
 メキシコ市最大の規模を誇るチャプルテペック公園、その公園の一角に世界的な考古学施設・メキシコ国立人類学博物館があるが、その正面広場では外国人観光客向けに日に数回、パパントラ出身のグループがボラドールを披露している。もっとも、これは街頭芸化していて、舞い降りたボラドールたちから広場の聴衆から“心付け”を集めてまわるが、メキシコ市中で確実に観られる先住民祭事の無形文化財ということになる。

 このパパントラのボラドール・グループ4人が7月24~26日にかけてポルトガルのアベイロ市で行われたユネスコの「世界遺産」の無形文化遺産候補の選定会議に参加し、妙技を披露した。
 今回、特に会議に参加し、選定委員の前でデモストレーションすることになったのは、ボラどーレス4人ともに参加したメキシコ国立先住民文化機関(CAI)のホセ・ルイス・ペレア代表の言葉に要約される。
 「先住民の文化は、彼らの共同体における特色のある経済、社会が維持されることによって生き延びることが可能だ。そのためには、先住民の象徴的文化が『世界遺産』に指定されることは、とても重要なことなのだ」と。
 メキシコばかりでなくラテンアメリカには指定を待つ多くの豊かな先住民文化が存在している。メキシコのボラドールはその推進役として特別参加したのだ。 

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