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ロス・ティグレス・デル・ノルテ(米国=メキシコ)

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 10月上旬、米国の著名な音楽誌『ビルボード』がノルティーニョ・グループとして長年、最高の人気を持続してきたス・ティグレス・デル・ノルテをメキシコ音楽の牽引者とであると同時に、その社会的な貢献に対して表彰することを決定した。
 
 すでに同誌では、ロス・ティグレスをメキシコ音楽界の特別な指導者として位置づけ、とくに反麻薬キャンペーンに対して、麻薬密売組織からの脅迫にも関わらず彼らのコリード(物語歌)のなかで、麻薬の弊害、密売組織の“悪”を具体的な歌いこんで、若者たちに麻薬に手を出すな、犯罪に手を染めるなと活動してきたこと、そして米国内ヒスパニックの人権擁護などにも積極的に取り組んできたことで表彰されている。
 ティグレスたちが麻薬問題で歌に取り上げるとき、事件、その背景、人間の生き様などを独自に解釈して歌いこむ“事実”の強さがあり、説得力をもっている。ゆえに恐れられ、畏敬される。ティグレスの歌でひとつのジャンル化した麻薬問題を歌うコリードは現在では、〈ナルココリード〉としてカテゴリ化されている。メキシコでは麻薬カルテルの犯罪を糾弾する歌で注目された歌手が暗殺されたこともある。おそらく広く報道されないまでも、自己抑制して、日の目をみなかったコリードは幾多もあるだろう。

 今回、『ビルボード』誌があらためてロス・ティグレスたちを顕彰することになったかといえば10月8日、米国ワシントンで彼らがチカーノ(米国在住メキシコ人)ばかりでなくヒスパニック、さらに移民全体の地位向上を目指し、オバマ政権に移民法の改革を求めてコンサートを開くことへの注目度を高めることがあっただろう。そして、そのコンサートに呼応するかたちでチカーノ及びヒスパニックの町ロス・アンヘルスで米国とメキシコを行き来しながら活動をつづけるメキシコの人気グループのコンサートも開かれ、テレムンドから米国及び中南米諸国へ実況される予定だ。このコンサートの会場でロス・ティグレスへ賞が贈られるという趣向だ。
 このコンサートには、バンダ音楽の“老舗”ともいうべきバンダ・エル・レコード、ノルティーニョ歌手として、あるいは多くの楽曲を後輩歌手たちに提供するベテラン、ホアン・セバスチャン、マリアッチのソル・デ・メヒコ・デ・ホセ・エルナンデ他、多くの人気者が出場する。

 米国カルフォニア州のサン・ホセ市で1968年、アコーディオン弾きでトップボイスのホルヘ・エルナンデスをリーダーに従兄弟たちと組んで結成されたロス・ティグレス。すでに45年という長い活動をしてきたが、人気がどうのこうというレベルを超え、いまやメキシコ民衆音楽の権威になった観がある。

 すでにアルバムだけで3200万枚を実売しているともいわれるロス・ティグレスだが、日本では一向に認識されていない。メキシコに在住していた筆者にとっては歯軋りする思いだが、セレーナが射殺されてはじめて、その遺作が日本で発売されたという実情を思えば仕方のないことかも知れない。
 ロス・ティグレスたちは今後も米国で創設したロス・ティグレス・デル・ノルテ財団を通じて、経済的に恵まれないヒスパニックの若者たちの教育サポートしていくことを約束している。  

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