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花持つ女№20 ジュリア・マーガレット・カメロン(英国・写真家)

ジュリア・マーガレット・カメロン
(英国*写真家 1815~1879)


 ジュリア・マーガレットの名より先に、その写真アートの存在を知った。

 英国美術史における19世紀ヴィクトリア朝は、いわゆる浪漫的で豊かな色彩感をあふれさせたラファエル前派たちの絵が時代思潮を彩っていた。その写真の分野における表現、ないしは当時の雰囲気、匂い立つような色香を伝える写真としてジュリアの写真が、英国史や同国美術史などにおいて引用されていたからだ。
 夏目漱石が英国留学した時期、ロンドンでそうした美的な雰囲気に接することが容易であったはずで、彼の審美眼形成に大きな影響を与えた。

 彼女の作品を、「写真イラスト」とも言う。一点一点が油彩画のようなクオリティの高さを持っていた。まだ色彩をもたない写真に暖かなセピア色の濃淡のなかに憂愁をたたえた美女たちの肖像を撮りつづけた。

 写真史は男性によって開扉され、そこで映し出された女性像は男性の審美眼によって定着されていった。彼女はそれを同性の視線で〈美〉を発見し定着させた最初の女性写真家であった。そして、忘れてならないのは、自作に大いなる矜持を持っていた彼女は、著作権事務所に作品を登録し、詳細なデータを遺した。
 19世紀中葉、写真のまだ黎明期に属した彼女の作品が詳細なデータとともに、今日まで多く遺贈されたのは、自作に対するおおいなる愛着、自信、なりより写真を表現手法とする芸術家としての誇りであった。

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