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薩摩琵琶、中米エル・サルバドル各地で披露

薩摩琵琶、エル・サルバドル各地で披露
櫻井亜木子

 中米のエル・サルバドルは時に「中米の日本」といわれることがあるぐらい親日国として知られる。
 その親密さは戦前、日本軍部が中国北東部に傀儡国家「満州国」を創り、日本政府が世界各国に承認を求めたとき、国際社会は冷たく無視した。歴史的事実である。しかし、例外はあったエル・サルバドルの時の政府は承認したのだった。
 同国と日本の親密度は戦後になっても変わらず、ラテンアメリカでももっとも勤勉な(といわれる)労働力が豊富に存在するということで日本企業は早くから進出、縫製工場などを建設した。特にタオルの生産では市場を拡大し、現在でもメキシコから中米諸国で使われているタオルの多くがエル・サルバドル製のはずだ。
 しかし、労働環境は劣悪なまま放置され問題となっていた。1980年代の軍事独裁政権が企業側に立った政策を進め
ていたからだ。この人権を無視した政治姿勢に対し反政府武装組織が台頭、やがて12年におよぶ深刻な内戦がはじまったことは読者も周知のことだろう。その内戦が勃発するきっかけの一つに日本人が関わっていた。当時、低劣な労働環境に廉価な給与などが問題にされていた日系企業の日本人代表が反政府組織に誘拐された。繰り返された労働環境の改善を要請する反政府武装組織の勧告を無視したからだ。その人質となった日本人企業家をエル・サルバドルの軍事政権は武力で奪回しようとした。その際、政府軍と反政府軍との銃撃戦のなかで、どちらかの銃弾を受けたのかは不明だが、死去した。そういう悲劇があった。
 19992年に内戦は終り同国は現在、中米諸国のなかでは近隣諸国を尻目に堅実に経済力を付けている。日本も強力な経済支援をおこなっている。この国の国際空港は日本の援助で建設されている。
 そんな親日国に日本文化を紹介しようという試みが現地の大使館の肝いりで行なわれている。
 薩摩琵琶奏者の櫻井亜木子さんが、1月8日の首都サン・サルバドルの公演を皮切りに、同国第二の都市サンタ・アナ、そして第三の都市サン・ミゲルで公演を行なう。いずれも国立の同国では代表的な劇場における公演だ。
 日本の琵琶演奏の歴史は古いが、薩摩琵琶は戦国時代に薩摩の武士によってはじめられたもっとも新しい様式だ。 薩摩武士によって創始された、その様式は、演奏が基本的に男性演奏者を想定したもので弦を弾く撥(ばち)は他の琵琶より2倍という大きいもの。その撥を巧みに操ることで多彩な表現を劇的に演奏できるものだ。
 櫻井さんは古典の定番「平家物語」も演奏し謡うことはもちろん、自作自演で琵琶を弾きながら歌うポップス調の歌「桜島 弦が風になるとき」等でも知られる才能。表現領域を拡張しつづけている野心的な演奏家でもある。東京音大在学時代に薩摩琵琶を学び、同大を卒業後、桐朋学園大学のオペラコースで声楽も学んだ。アカデミックに邦楽を学んだのも琵
琶に芸術表現の大きな可能性を認識したからだろう。
 櫻井さんは文化庁から平成26年度の「文化交流使」に任命された人。琵琶の演奏に熱帯エル・サルバドルの自然がなにかの養分になればいいし、またエル・サルバドルの聴衆に邦楽の魅力を伝えて欲しいと思う。

 また、中米を訪れた足を伸ばし、日本ブラジル修好120周年行事としてサンパウロでの公演も実現している。

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