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ドキュメント映画『よみがえりのレシピ』  渡辺智史監督

ドキュメント映画『よみがえりのレシピ』  渡辺智史監督
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 津軽三味線の名人・高橋竹山さんは津軽地方を中心に活動してきた人だ。より竹山さんの足跡にそって書けば、門付けで村から村へと経巡って生き延びてきた芸人だ。その竹山さんが、「家から三里四方で採れる食物を食べていることが人の生活だ」、健康維持の秘訣だ、と語ったことがあった。本作をみながら筆者は竹山さんの言葉を思い出していた。
 
 映画に登場する野菜はすべてみちのく山形の地でしか採れない在来野菜ばかり。山形の気候・風土が育んできた、この地でしか採れないきゅうりやカブ、イモ、豆類ばかりだ。この地でしか採れないということで、いまふうにいえば広く市場販路は開拓できない。大量に売れなければ、農家は売れる作物の栽培に切り替える、生活のため。けれど、種を絶やしてはいけないと人知れず苦心して毎年、少量だけ山形特産の野菜を栽培をつづけてきた生産者がいた。
 その一人が語る。「東方の地は幾度も飢餓に襲われている。干ばつの季節でもちゃんと育って飢えを凌いでくれた作物は絶やしてはいけない」と感謝の気持ちが種を遺したと・・・・・・。
 いま、こうした在来種が民俗の文化遺産として見直されている。姫路城や東照宮ばかりが世界遺産ではない。日本の農民が幾世代も超えて伝えてきた在来作物はかけがえのない民族遺産だ。
 山形の在来作物を価値を見直し、新しいレシピを考案して世界的な評価をうけているシェフ奥田政行が本作のナレーターのように登場する。
 奥田さんは、生産者の努力に報いるように若い世代の嗜好に合うように独自の調理法を考案、それを地元で開示し、全国に発信する。それによって地域の文化遺産は守られる。作る、食べる、そして相互に感謝する心があるとき料理は文化となる。そんなことが教えられる素朴な食感を味わえる美味しい映画だ。 (2012年記)

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