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イスラム諸国の文化を紹介したイベント「アラブ文化月間」

イスラム諸国の文化を紹介したイベント「アラブ文化月間」
    ~スペイン*セルバンテス文化センター
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 世界三大宗教のなかでもっとも日本人が誤解を受けているのがイスラム教だろう。いや、欧米諸国でもイスラム過激派がテロ事件を起こすたびに宗教的偏見が生まれ増殖し、罪のないイスラム教徒が迫害され、殺害される事件も珍しくない。地域のコミニティーから出て用事を済ますとき、女性がスカーフを取って歩くというような“精神的拷問”を強いられている人たちも少なくない。日本に住むイスラム教徒もまた日本人二人が「イスラム国」で殺害された事件を起きて以降、困惑したはずだ。

 日本人が犠牲になったことで計画されたことではなく、事前に企画されていた「アラブ文化月間」という充実したイベント2月13日から3月13日まで東京・市谷のセルバンテス文化センターで開催されていた。主催は、中近東諸国10カ国の駐日大使夫人たちの親睦団体「駐日アラブ大使夫人の会(SWAAJ)」(会長=ジャミラ・アルスウェイディ駐日カタール国大使夫人)だ。
 セルバンテスとはいうまでもなくスペイン古典文学の金字塔『ドン・キホーテ』の著者の名。スペインが世界の海を席巻した16~17世紀を“黄金の世紀”というが、その時代に名作が書かれた。それ以前のスペインは約800年ものあいだイスラム勢力に侵食されていた。当然、現在もスペインはイスラム文化の痕跡が全国無数にある。「夫人の会」は、そうしたスペインを通して欧米諸国に影響を与えた多様なアラブ・イスラム文化をさまざまな角度から紹介しようという試みとして「文化月間」を企画した。ここに多くの日本人も参加した。文化センターはスペイン大使館直轄の施設である。

 最終日となった3月13日は、北アフリカのモロッコ出身で現在、スペインのグラナダに拠点を置き、地中海沿岸諸国で活動をつづけるアラブ音楽家スハイル・セルヒニを招いて演奏会が開催された。
 当夜、セルヒニが取り上げた歌、音楽はシリア、モロッコ、そしてスペインで創作されたものだ。それがアラブの象徴的な弦楽器ウードの爪弾きによって地中海沿岸のイスラム諸国に流布する典型的な楽想によるものであることが証明される。
 ウードとは西に流れマンドリン、リュート、そしてギターに変化し、東に流れ琵琶から三味線へと変化したといわれる母なる弦楽器だ。 会場には「夫人の会」の大使夫人など多くの国籍を超えたイスラム系信徒が参加していたわけだが、セルヒニがプログラムのなかに幾つか取り入れてあった伝統歌では、多くの参加者が和して歌いはじめた。そのことに、あらためてイスラム文化の同一性、広範囲な影響力を垣間見た。

 アラビア文字を筆記する体験講座、さまざまな地方の料理、女性たちのファンション、現代アートの紹介、さらにアラブ音楽の影響を受けたスペイン舞踊フラメンコの紹介など多岐に及んだ。まだまだ東京の一部でしか試みることしかできない企画だろうが、こうした地道な活動によって日本のアラブ、イスラム理解が浸透していくものと思われる。
 また、セルヒニのステージでは3人のアラブ音楽演奏家が共演した。みな若い日本女性だった。日本ではほとんど知られていないが演奏家だが、マグレブ諸国などで活動している実力者たちだ。そうした才能が日本で生まれ育っていることを確認できたのも筆者にとっては大きな発見だった。
 東日本大震災での援助活動でも「夫人の会」は大きな貢献をしたことも付け加えておきたい。 

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