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署名アラカルト その4 日野原重明

その4
 硬軟的教祖型 日野原重明
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 いわずと知れた日野原流老生教開祖の署名である。本業は聖路加国際病院理事長・名誉医院長、だが東京・築地の同院へ親しく通院できるひとは圧倒的に少ないので、日野原流老生教の公布、宣教活動は講演、そして視力の弱った高齢者の目にやさしい大きめ活字による本の大量頒布によって行なわれる。ときどきテレビでお茶の間に語りかけることも厭わない。過日、みた「徹子の部屋」であったか、「私は東京オリンピックまで予定がびっしりだ」と乾いた口調で豪語されていた。2020年ということは109歳ということになる。率直に頭が下がる。

 もう5~6年前のことになるが、都内のマスコミ用試写室で偶然、隣席したことがあった。秘書とか、あるいは付き人といった人もなく、飄々と入ってきて、映画がはじまって約30分ほどして、ツッと立ち上がり、「つまらん映画だ」との判断か、スッと席を離れ、飄々と立ち去った。音もなく入ってきて、音もたてず消えてしまった。痩身で小さな人だから床に加わる重力も少ない。歩行の摺り音も吸収されてしまった感じだった。いま、指折って数えてみると99歳の日野原さんとなるだろうか。

 この人にはどうも「翁」という文字ほど縁遠い人はいない。白衣に聴診器を下げた教祖は、生涯、医業も現役でなければいけないようだ。そして、それを少しも苦にしていていないところはもはや“人間国宝”。健康・明晰を後光とした教祖は無敵である。
 署名は能書の部類に入るだろう。しかし、日野原さんの署名と知らず、差し出されて判読容易なのは「原」の一字だけだろう。「日」などは野牛の両角にしかみえないが、全体のトーンは長調で快活である。自信と確信に満ちている。教祖でも自ら体現している実践性の裏打ちがある。
 「かくありたい」と思う高齢者にとって日野原さんの署名はありがたい“御札”“御守”のようなものに違いない。

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