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「パナマ文書」の国の守護神「黒い聖母」の讃歌

パナマの守護神「黒い聖母」の讃歌


 中米地峡南端の小国パナマ。太平洋に面した港湾都市パナマ・シティが首都。海の大動脈パナマ運河の太平洋側の出入り口に位置する同市を夜、海上から眺めると、その華やぎは威容だ。高層ビルが立ち並び、そのビルを縫って高速道路が延びている。そんな街の一角にあるモサック・フォンセカ法律事務所から漏洩した、いわゆる「パナマ文書」がいま世界を震撼させている。
 節税、資産隠しをしていた世界中の政治指導者、富裕層の“不正”が暴かれているからだ。すでにアイスランドの首相が租税回避地をつかって巨額の投資をしたことが暴露され失脚した。
 同法律事務所は世界40カ国以上に500人以上の従業員を抱え、取引き先は世界各地に約30万社を数えるといわれる。パナマシティにはこうした事務所が実態が不鮮明なまま拠点を置いている。

 しかし、パナマ人の多くは農業に従事し、「パナマ文書」に興味を抱くこともなく生活している。租税を回避するほどの所得もない貧しい農漁民の国である。首都の在り様が突出して“異様”なのだ。パナマの農民たちが倦(う)まず大地と語らい、漁民たちがほそぼそと沿海漁業を営みながら、この国の食を支えているのだ。そんなパナマをマスコミは伝えない。

 パナマ民衆の心のよりどころが カリブ沿岸の小さな港町ポルトベヨにあるサン・フィリペ教会に奉られている「黒い聖母」。
スペイン植民地時代の広壮な要塞が湾口を囲むように設けられている町で、ユネスコの世界遺産に指定されている。かつて、南米のインカ帝国から略奪された富が集積され殷賑を極めたことがあったが、いまは外国人観光客が首都から日帰りでくる程度で静かな町である。そのポルトベヨが毎年5月、賑わいをみせる。サン・フィリペ教会を参拝に訪れる善男善女で賑わうからだ。そして、同教会に祭られた「黒い聖母」を中心にパナマ各地では1ヶ月に渡ってさまざまな行事が行なわれる。これを「ラ・エトニア・ネグラの月」という。

 パナマから送られてくるフィエスタの様子を伝える映像で流される音楽はパナマ版バジェナート。毎年、バジェナートの主要楽器で
あるアコーディオンの名手たちが新しい「黒い聖母」讃歌を創作しCD化して販売する。
 コロンビア・コスタ地方生まれの民俗音楽バジェナートは、コロンビアの世界遺産として昨年、ユネスコに登録された。 その時、パ
ナマのバジェナートが黙殺されたかたちとなってパナマの音楽家たちが物言いをつけたことは本誌ですでに取り上げさせていただいた。
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 今回はバジェナートがコロンビアだけでなく、パナマ民衆音楽の中心であることをあらためて確認してもらいたいためにも「黒い聖母」との関わりで取り上げてみた。このパナマの「黒い聖母」の精神的な求心力は、メキシコの守護聖母として有名な「グアダルーペの聖母」に匹敵するものだ。そして、「グアダルーペの聖母」讃歌も数百曲におよび、その代表曲は数十種類のアルバムとなって発売されている。
 ラテンアメリカは日々、どこかで新しい作品が生まれている宗教音楽 の宝庫であることを確認しておきたい。 
 
 「パナマ文書」で記号のように扱われる“パナマ”。そこには多くの民衆が暮らしている。タックスヘイブンとして取り上げられたカリブ海の多くの島国。そこにもまずしい民衆が、自分の国が租税回避地であると、世界中から冷笑されていることをしることもなく生活している。マスコミで日々、賑わしているタックスヘイブン、その地の民衆について触れた報道をみたことがない。そのことを後日、稿をあらためて書きたいとおもっている。

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