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映画 アフリカを描く  ドラマなおざりの3D映画『ターザン』

 映画『ターザン』ディビッド・イエーツ監督
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 3D映画もすっかり定着した観ありの昨今。もう、3Dそのものでさほど集客がのぞめるとは思えない。むしろ、3Dに使われてしまいドラマが疎かになるほうが悲惨だ。本作は、その凡庸きわまりない作例。
 「ターザン」映画は一にも二にも1928年、オランダ・アムステルダム五輪の水泳・自由形で二つの金メダルを勲章にして映画界入りしたジョニー・ワイズミューラーの当たり役としてシリーズ化されたことで世界的なアイドルになったものだ。ワイズミューラーのターザン映画の何作かは、メキシコ市近郊の常夏の町クワウトラで撮影されている。メキシコ居住7年のあいだにその町に光をもとめて幾度、通ったか知れない私にとって、ターザン映画は気にかかるのだ。
 「ターザン」映画の最高傑作は、1983年に制作された英国映画『グレイストーク』(ヒュー・ハドソン監督)だと思っている。ワイズミューラー主演のシリーズは娯楽に徹したファミリー映画であった。その映画によってターザンの出生が明らかになり、当時の英国の海外進出のありようなども窺いしれるという作品だった。グレイスークとはターザンの本名である。出自は伯爵位であった。

 今夏公開されている本作『ターザン』は、その『グレイストーク』の〈その後〉篇といった内容だ。だから、それなりに期待したのだが、見事に期待を裏切られた。
 蔦にからだを預けてジャングルの樹々のあいだを滑走するターザン映画おなじみのアクションは、そう3Dに似合うし、その辺りのシーンは見事である。しかし、雄たけびをあげながら滑走ばかりしていては物語は疎かになる。そして、疎かになりぱなしのまま終わった。強いて、新しい視点を探せば、当時、いやこれまでの西欧列強のアフリカ植民地支配のなかで、もっとも酷い圧政を強いたベルギー、レオポルド2世時代のコンゴ(現在のコンゴ、ルワンダ、ブルンジ)であったが、本作は、そのベルギー植民地拡大を阻止するためにターザンが、動物たちと言葉を交わせる“特技”をいかし、猛獣たちの力を結束し、先導してベルギーの野望を打ち砕くというストーリーだろうか。しかし、やっぱり都合のよいお子様ランチ的な創作である。

 ふと、思った・・・植民地のくびきから脱出したアフリカ諸国の市民たちは、はたしてターザンという存在、ハリウッドでアイドル化されたターザンをどうみているのか気になった。こんな映画で人を呼べれるのだろうか? その辺りの論評、とおおげさなことは言わないまでも、話題ぐらい聞こえてきてもよさそうだが・・・。

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