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中米地峡諸国の音楽  パナマ運河“賛歌”

パナマ運河“賛歌”

 ラテンアメリカ諸国への関心がリオ五輪の開幕に向けたさまざな話題に集約されていた頃、太平洋と大西洋を繋ぐ海の大動脈パナマ運河の拡張工事が終了、盛大な祝賀イベントがパナマで行なわれていた。そしてパナマ音楽界はこれを祝ってさまざまな祝賀賛歌を書き歌っていた。いまもその余韻のなかにあるだろう。
 1914年、当時の米国の技術力、蒸気機関の創意工夫、感染医療の普及、そして綿密な工程、つまり国力そのものの統合性によって建設されたパナマ運河は20世紀最大の土木工事の成果といわれた。それから100年、船舶は巨大化し、大海を行き交う物量は飛躍的な拡大を遂げた。そして、パナマ運河は手狭な施設となっていた。拡張をメインとする21世紀の海運にふさわしい運河が要請されていた。拡張工事そのものは〈1999年12月31日正午〉に米国からパナマに返還される以前からあった計画だ。
 約10年を費やして完成したパナマ新運河の総工費は55億8100万ドル(5916億円)だった。今後、この厖大な工費を回収するため通航量の増大、そして通航料金の大幅な値上げが必要といわれる。
 エリカ・エンデル
 パナマ新運河の完成を祝って、たとえばセリア・ディオンによく似た人気ポップス歌手エリカ・エンデルが自作自演した『私の運河』という賛歌を発表。
 「さまざま言葉が行き交う運河、世界の結びつきを強める運河、わたしたちの未来のために~」と手放しで新運河の開通を祝う賛歌。バジェナード・アコーディオンで味つけした民族色の濃い歌。加えてエリカは、サルサを取り込んだ『エル・ルガール・ケ・メ・ビオ・ナセール』もつくり、そこでは、新運河を同国各界各層が祝うという、すこぶる愛国主義的な内容でビデオ・クリップをみると独特の民族衣装や手芸モラの担い手として有名な先住民クナ族なども登場する。
 パナマ運河は、これまで幾度もパナマの歌手たちによって歌の主題されてきた。
 最近では、運河開通100周年を祝った2014年、米国からの返還があった1999年、加えてパナマの英雄、故オマール将軍治世時代、米国から運河の返還を実現させるため国民の民意を統一しようとする民族運動のなかから自然発生的に生まれた民衆歌など、たくさんの作例がある。
 パナマ最大のスターで、日本にも多くのファンがいるサルサのルベン・ブラデスも返還前の代表的なアルバムで、運河建設に従事した西インド諸島出身の労働者のなかに父親がいたことに触発された「ウエスト・インディアン・マン」を自作自演している。
 パナマの音楽家にとって「運河」の存在はさまざまな意味で創作の源泉のようだ。  

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