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お台場のハローチョ モノ・ブランコ公演

お台場のハローチョ モノ・ブランコ公演
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 今年も残暑の厳しい9月23日、24日の両日、東京湾内のお台場で第5回目のフィエスタ・メヒカーナが開催された(25日は台風のために中止)。毎年、メキシコから歌手や演奏家たち数グループを招待して行なわれているが、今年はベラクルス地方のハローチョを専門に演奏するグループ、モノ・ブランコとマリアッチのアルマ・デ・メヒコなどが招待された。日本ではほとんど知られていないモノ・ブランコだが、メキシコでは現代民族音楽家の最良の部分を結集している音楽集団で自主レーベルも持つペンタグラマに属する実力者。コリードの大御所オスカル・チャベス、メキシコ音楽の良心といわれ、日本にも熱心なファンがいたアンパロ・オチョアらが創立したメキシコイズムの磁場だ。広く、そして深い多種多様なメキシコ民族音楽に分け入っていこうとするなら、ペンタグラマに所属するアーティストから聴いてゆけばまず間違いない。
 さて、お台場の鋭角の多い超人工的な空間にモノ・ブランコの演奏は正直言って違和感があった。もっとも目を瞑って聴けば、そこはベラクルスの背の高い椰子の木に囲まれたセントロの華やぎを思い出させる。それに筆者が聴いた23日はベラクルスのように高温多湿であった。ハローチョ十八番の「ラ・バンバ」もしなびた味わいできっちり聴かせてくれたし、フィエスタに集まったメキシコ人や中米人たちを踊らす熱き牽引者となっていた。そこは民俗音楽のプロ演奏であった。
 1970年代、メキシコ市で民族音楽を研究・演奏していた若い音楽家がベラクルスで当時、純粋なハローチョ、つまりリッチー・バレンスやロス・ロボス、あるいはトニー・ロペスらによって改ざんされたお陰で世界的なヒット曲となった「ラ・バンバ」ではなく、生のままのハローチョで歌っていた老音楽家アルカディオ・イダルゴ(故人)を招いて録音したのがモノ・ブランコ結成の由来。以来、メンバーの入れ替えなどを繰り返しながら今日まで古き良きハローチョの演奏に徹している。そういう貴重なグループだが、お台場で彼らの音に接した聴衆は、せいぜいフィエスタ格好の調味料、味付けとしか思わなかっただろう……が、もともとベラクルスの街頭音楽家は、夜ごと酔客を相手に喉を鍛えていたのだ。いや、いまも街頭音楽は健在だ。ベラクルスの海が恋しい。
  

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